変わっていたけど、面白かった。
これが率直な感想でしょうか。
そして、
まるでチェスや将棋のような小説だなぁ、とも思いました。
辻村深月さんの作品は、実は初めて読んだのです。
ナイーブな、といっていいのかどうかはわかりませんが、とにかく、メインの登場人物の心理こ繊細に描き、その心の動きに、私ものめり込んでいきました。
つまり、少年少女のデリケートな思いと、極めて硬質な論理、この二つが織りなす、不思議な世界、ということでしょうか。
コピーライター魂に、火を付けられる
ネタバレになるので、詳しくは書きませんが。
主人公は、特殊な能力を持っています。
超能力? いや、ちょっと違う。多分、私たちみんな持っていて、無意識に使っていると思うのですが……。でも、主人公のそれは、特殊なんです。
その能力の発揮の仕方が、極めて論理的。
ここがチェスや将棋のようなのです。
相手の心の状態を把握し、どういう論理で挑めば、効果があるか……。
これ、まるで、私が生業にしているコピーライターと同じことなんですよね。
生活者の心の状態=インサイトを推測し、相手が行動を起こす言葉を選ぶのがコピーライターの仕事なのですが、
とにかく、そのコピーライター魂に火をつけられる物語なのです「ぼくのメジャースプーン」は。
えー、ネタバレしないように書くのが難しいのですが、
とにかく、どきどきはらはらの、心理戦。
心の成長、大切なもの、憎しみ、デリカシー……。
いろんな事を感じることができる一冊です。
で、面白くて、あっという間に読める、ということも付け加えておきますね。
本書の購入は、こちらから!!
⇩
✦ランキングにひと押し、お願いいたします。
⇓
にほんブログ村