衝撃的でした。
私にとって、今の私にとって、衝撃的な物語でした。
今後。私の生き方に、大きな影響を及ぼすことになるでしょう。
ただし、万人にとって、衝撃的かどうかはわかりませんが。
改めて、衝撃的でした。私も、何とかしないと……。
原田マハさんの小説は、タイトルが物語る
原田マハの小説を読んだのは、この「まぐだら屋のマリア」で3冊目。
そこで、確信を得たことが2つほどあります。
ひとつは、3冊読んで、全てが読むに値する小説であること。
そして、登場人物を中心に、付与された名称に、意味があること。
まず、名称に意味がある、というところから語らせていただくと、
まぐだら屋のマリア は、マグダラのマリア。
さらに、まぐだら屋という名称にも含まれているものがあり……。
マリアの、まぐだら屋を、訪れるのは、紫紋=シモン。
いずれカナンやヨハネも登場する。
登場する者たちの名前だけ見ると、聖書のようだ。そして、物語は……。
私が読んだ他の2作も、登場人物の名前は特殊で、物語自体に、独特の世界観を醸しだしてくれる。
原田マハというひとは、名称から物語を紡いでいるのではないか、と思ってしまうほど。
伏線に、涙する
次に、「読むに値する小説」であることについて、語らせていただくと。
何より、物語の展開が素晴らしい。
世界観の中で、プロットがしっかりと構成されていて、一般的な伏線というものもしっかり仕込まれて、もちろん納得の行く形で全て回収されていくのですが、それとは別に、何と表現したらいいのでしょうか……。気持ちの伏線というか、そういったものが仕込まれているんです。
何だか上手に、読者の気持ちに傾きを与えて、読者としては、その傾きを戻してもらわないと気持ち悪い、といった感覚なのでしょうか。
これ以上語りますと、ネタバレになってしまう可能性があるので、ここまでにしておきます。
言っておくが、美味しそうな料理が沢山出る。でも料理小説では無いと思う
あ、あとひとつだけ。
本書では、料理が物語を進めていく上での一つの推進力になっています。たしかにそうです。
そして文庫の解説を書いていらっしゃった方は、「料理小説」といった記述をされていましたが、しかし、これは全く的外れ、と私は思います。そこに「まぐだら屋のマリア」の本質は無い、と私は思っています。
皆さんの、感想をききたいです。
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