「マグマ」が書かれたのは、2006年。東日本大震災の5年前。
そして、図らずとも、震災後に、この小説は、再び注目を集めることになりました。
地熱発電。なぜ、日本にとって有利と思われる地熱発電が、日の目を見ていないのか、原発の完全勝利に終わっているのか……。
もちろんエネルギー問題を取り上げている小説ですから、原発の問題あり、政治的なことや経済的なこともあるのですが、何と言ったらいいのでしょうか、とにかく、エンターテインメントとして、面白い小説なのです。
今は、この小説が書かれた時から既に7,8年が経過しているわけですが、もちろん、更に新しいエネルギー確保の考え方が出てきていますが、物語としては何ら副るなってはいません。エネルギー問題は、私たちがしっかり関わっていかなければならない問題です。監視していかなければならない分野です。そうしないと、バカ政治家とバカ経済界のオヤジやババアが、自分たちの利益のためにだけに(本当は誰の利益になっているのか知りませんが)エネルギー政策を実行しますからね。
WOWOWで、尾野真千子主演で「マグマ」をやっていましたが、これも良かったですね。
今後のエネルギーを考える上でも、そして単純にエンターテインメントを楽しむためにも、読んで損しない1冊です。