美しい若い女性、まるで変態のもっさりした大柄な男。そして、ある事件の捜査に失敗し自信とプライドを失ってしまった小柄な刑事。役者は揃った。そして事件は起きた。
仕事明けの夕刻の帰り道、Parisのカフェで素敵な時間を楽しんでいた美しい女性が拉致誘拐された。
そして彼女に対する、想像を絶する悍ましい拷問が始まる。
果たして、刑事は、この事件を解決することができるのか? この捜査で刑事としての魂を取り戻すこてゃできるのか?
しかし、事件は思わぬ方向へ……。
全く想像がつかない展開となる。
まさか……。
冒頭の誘拐・拉致・拷問の部分は、まるでプロローグ。そこからは全く別の物語といっていい。
事件の凄惨さ、残虐さ、グロテスクさにまぎれてはいるが、物語の構成も見事。丁寧に伏線を拾っていく展開は、本格的なミステリー。
しかし、私は「その女アレックス」をみなさんに推薦するべきかどうか、悩む。あまりにも……。
巧みな物語。息をつかせぬ展開。
しかし、あなたに、この本を薦めるべきなのだろうか……。難しい。そういう、本です。
文藝春秋 (2014-09-02)
売り上げランキング: 2,130
✦ランキングにひと押し、お願いいたします。
⇓
にほんブログ村