サキ。短編の名手、と世界的な評価。ユーモア、ブラックユーモア、ウイットに富んだ作品集、という触れ込み。
泊客の枕元に、オー・ヘンリー、あるいはサキ、もしくはその両方を用意していなければ女主人としては完璧とはいえない、と言われるほど、サキの短編は、面白い……らしい。
う~ん、残念ながら、私が本書「サキ 短篇集」を読んだ限り、退屈な時間、としか言いようがなかった。
さて、これは私の問題なのでしょう。本書から、面白さを感じ取る能力がなかったのでしょう。
しかし、敢えて言わせていただくと、翻訳の問題が大きいのではないか?
小説において、ちょっとしたニュアンスはとても大切で、また、サキのような短編であれば、その世界観も猛烈に重要なのだと思うのです。
残念ながら、それが翻訳しきれていないのではないか……。そうなると、全くおもしろく感じられなくてもしかなないのではないか、と思うのです。
翻訳当時は、素晴らしい訳だったのかもしれません、が、今はどうでしょうか。
出版社の皆さん、新訳を希望いたします。