くだらない話

実録:折れないハートの男

あきらめたらそこで試合終了だよ、ということですよね

朝早く飛行機で移動しなければならないことが間々あります、例えば8:00に羽田フライトの便となると、自宅を6:00前には出なければならず、となると、4:00代に起床しなければなりません。前夜の帰宅が24時を超えることも多く、そうなると眠れるのは3時間強。なので、8:00代やそれより早い飛行機に乗るときは、羽田空港に近いホテルに前泊させてもらっています。

その夜もそうでした。
あるシティホテルを予約して、チェックインしたのはもう24時を回っていました。
穴守稲荷のJホテル、とでもしておきましょう。
Jホテルは本館と西館(westwingとかいう名前でかっこいい)があり、予約できたのは西館。
このホテルがいいのは、朝、空港までフリーのバスを出してくれること。
翌朝(といっても24時を回ってたのでその朝ですが)の出発時刻を確かめ、06:20に西館を出るバスに乗れば8:15のフライトには丁度いい、と確認し、ホテルの部屋に入りました。
実は、この部屋でひと悶着あったのです、が、それはまた今度。
今回は朝のバスの話。

その夜は、仕上げなければならない原稿があり、仮眠を取った後朝の2時(朝か?)から書き始め、仕上がったのが結局、6時前。急いで準備をしたのですが、チェックアウトが6時25分。もうバスは出てしまった。
ホテルのフロントに置いてある時刻表を見直すと6:20の後は7:20。フライトにはギリギリ間に合うかどうか。バスを諦めて京急で行こう、と最後の決断をして、それでも名残惜しげに改めて時刻表を確認すると、6:20に西館を出たバスは、まず本館に向かい、本館からそのバスを利用するお客を乗せて、6:30に羽田に向けて出発する、と書いてあるではないですか。
それがわかった時刻が6:27。
猛ダッシュ。歩いて5分程度の距離だから間に合うはず。
私の頭の中で、スラムダンクの安西先生の「あきらめたらそこで試合終了ですよ」という名台詞が聞こえたようでした。

で、結果は、間に合いました。バスは出発寸前でしたが。
しかも、そのバスには、某エアラインの女性アテンダントが約10人乗車。いい香り。
朝まで、原稿を書いていた苦労も忘れ、羽田に向かいました。

この事で思い出したことがあります。
もう30年も前の話ですが。

お前なら、婚約破棄されても仕方ないよ

大卒で入社した会社の同僚に、とてつもなくナンパが好きな男がいて、しかもそれなりに成果を上げていたのです。そいつはサーファーで、この時代のサーファーは比較的モテるためにサーフィンをやっていた男が多く(もちろん純粋にサーフィンをやっていた人もたくさんいましたよ、はい。その結果モテていた、というヤツもいましたから)、同僚は、まじめとモテるための中間動機でサーフィンをやっていたと思います。
ただ、とにかくナンパは得意で、表参道などで数多くの釣果を上げていました。
そんなモテモテ君と、朝、出社のエレベーターが一緒になり、エレベーターを降りた途端、私の顔を正面から見て「婚約破棄されてもうた……」と呆然と私に伝えました。(彼は関西弁が抜けなかったのです)

確か数週間前、そいつと一緒に人形町の居酒屋で飲んだ時、嬉しそうに、「結婚は3か月後。披露宴は○○会館やから、チャペルで式を挙げて」と出身大学の施設の名前を出して浮かれてたのを思い出した。相手はやはり、表参道でナンパした女性……。

僕は、「そりゃ、残念だな」とか、きっと声をかけたんだろうけど、よく覚えていないのですが。
ただ、「まあ、ナンパ師のお前なら、婚約破棄されても仕方ないよな」と内心は思っていた。彼を知っている同僚はほとんどみんなそう思っていたのだと思います。
結婚式場は、婚約破棄の場合は、金を取らないと聞いたことがあるけど、それならいいな、くらいは気にかけてはいたけど。ただ、もう結婚式の当日まで3か月もない。そこまで日にちが無いと、キャンセル代は取られるのかな……。

彼は、予定通り結婚した。なぜだ?

でも、彼は予定通り結婚したのです。
元々予定していたチャペルと会場で。
なぜ、そんなことが可能だったのでしょうか。

僕は、彼が稀代のナンパ師であることを忘れていました。
彼は婚約破棄されたその日から、さらにナンパを進め、落とした女性の一人と、予定通り結婚したのです。
マジ凄い。

そして彼は、その彼女と、まだ婚姻状態にあるらしい。子供は3人。全員もう就職している。
人生は、あきらめてはいけない。あきらめたらそこで試合終了。
僕は、安西先生より前に、ナンパ師の彼に教えられていた。

あ、もう一つ。
結婚した彼女の仕事は、キャビンアテンダントだった。(当時はスチュワーデスね)

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