「初恋の来きた道」という映画には裏切られた。いい意味で。
監督はチャン・イーモウ。そしてチャン・ツィイーの出世作。
2000年ベルリン国際映画祭 銀熊賞受賞
何かのテレビ番組で、おスギとピーコが絶賛していた。これほど泣いた映画はないと。
タイトルが魅力的なのとおスギとピーコの評価を聞いて渋谷の文化村で観ることにした。
裏切られた、というのは、僕は決して恋愛映画ではない、と感じたところ。もっと大きかった。
そして終盤では猛烈に涙が出た。悲しいのではない。それでも涙が出た。
観てない人は、観た方がいいと思う。
(「初恋のきた道」をアマプラで)
実家の玄関先にて
この秋は、事情があって広島の実家に帰っていた。
先輩の男性が訪ねてきた。僕より数歳年上で、子供の頃はたまに遊んだ記憶がある。
懐かしさも込み上げてきて少し昔の話して、彼は本題を切り出してきた。
自分が所属し応援してる左翼系政党のアピールだった。
衆院選が迫ってきていた。
僕は、ここではポリティカルな話はしない。
ただ、純粋な先輩の思いと、その論理的な思考に少しだけ心を動かされた。
僕は、政治家は自分のことや自分が関わる既得権のことを優先して考える人が多くなるものだと思っているので(そうじゃない人がいることも知っています)、どうしてここまでできるんだろう、と思って質問してみた。
「ここまで活動できる力はどこからくるのですか?」
「自分でよく考えた上で正しい、と思ったことは行動に表せてやり通せ、とある人に教わったんだよ」
青臭いけど立派なことを教える人もいたもんだなぁ、と思ったら、彼はさらに続けて
「これは君のお父さんから教えられたんだ。」
父は小学校の先生をしていた。
彼は父が勤務していた小学校に通っていた。
鋭い目線で僕をみたが、多分僕を見てはいなかった。僕を通り越して、父の姿を見ていたのか、それとも理想の社会を姿を見ていたのか。
Mという広島で一番美味しいケーキ屋さんにて
次の日、僕は広島市内に出かけた。
ある会社の打合せがあったのだ。
その内容はリクルート関係。
それが終わって、僕は仕事の同僚と「M」を訪れた。
広島には7つの川が流れているけど、京橋川の右岸にあるケーキのお店だ。
広島でナンバーワンクラスと評価も高い。
ここを訪れる楽しみの一つ、オーナーのKさんとの会話がある。
Kさんは、僕の故郷の数歳下の後輩。
先ほど登場したのは先輩。Kさんは後輩。
もちろん仕事中で多用なのはわかっているけど、いつも少し話がしたくなる。
Kさんも、時間を作ってくれて、地元の話などで盛り上がる。
この日は、その前の打合せがリクルート関係だったので、何気なくKさんに尋ねてみた。
「なんでケーキ屋さんになろうと思ったの?」
するとKさんは
「保育園の時に食べたケーキがたまげるほど美味かったんよね、それでもう決めたんよ」
そして続けた・
「自分でこれだ、っと感じたことはとことん追いかけろ、と教えてくれたのは、あなたのお父さんだよ」
と。
「初恋のきた道」をご覧になったことがある方は、なぜ、この文章の冒頭が、「初恋のきた道」に触れているのかはお分かりだろう。
お分かりになりたい人も、そうでない人も。
「初恋のきた道」はぜひ、ご覧ください。損はさせませんよ(誰が?)。
おまけ
僕にとっての父は、ここで出てくるような立派な教師ではなかった。
結構お酒に酔っ払って、僕を含め、家族や周りの人に多くの迷惑をかけた。
そんな中で、ここで登場した先輩や後輩のようなエピソードを持った人がいる。
そして、僕の人生の節々で、父は全力で応援してくれていた。
父は55歳で他界した。僕が社会人になったその年の秋。勤労感謝の日だった。もうすぐ、またその日がやってくる。
(Kのモデルにさせていただいたお店はこちらです。まじ美味いっす。)
